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「経営者の大量引退時代に備える2020年問題に備えて、
先代社長がすべきこと、後継社長が準備しておくこと」
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東京オリンピックをはじめ、何かと話題となる２０２０年。
実は日本はこの時期までに団塊世代を中心とした経営者の大
量引退を迎えており、それに伴い多くの中小企業が廃業する
とも予想されています。そこで注目を集めているのが事業承継
問題です。事業承継は大企業における団塊世代の大量退職が
話題になったころからの中小企業の課題で、これを専門とす
るM&A会社やコンサルタントもかなり増えました。
しかし中小企業の事業承継は、大企業の社長交代とは意味が
違ってきます。中小企業は創業者や経営者の家庭の関係が事業
にも色濃く反映されており、大企業のように、弁護士や大手コ
ンサルティング会社が淡々と手続きを支援して済む問題ではないからです。
そもそも創業者と２代目、３代目はマインドや見ている方向
も違います。この違いを考慮せずに事業承継を進めるとうまくいきません。
創業者にとって事業承継はその時点で、第一線から引くこと
を意味し、思い入れの強い事業会社は、手塩にかけ育ててきた
我が子のようなもので、そこから離れるということは、いきが
いそのものを失いかねません。一方で先代が事業承継を躊躇す
ればするほど、後継者が実力を発揮できる“旬”の期間は短くなります。
この相反する思いと互いの立場を理解せずに進めると、昨今頻
発するお家騒動の泥沼に陥りかねません。引退した先代社長が
実の息子や娘と代表権やガバナンスを巡って骨肉の争いをする
さまは、傍から見ていても気持ちのいいものではありません。
事業承継は渡す方も渡されるほうもしっかり意識をもって臨
まないと、たちまち会社が傾きかねません。先代社長の「まだ
大丈夫」は後継社長の「もう十分」であることが多いのです。
これから確実にやってくる中小企業経営者大量引退時代に備え
て、先代がやるべきこと後継者が準備しておくことは何なのか。
先代と後継者の事業承継について探っていきます。
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